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2009/05/25 00:15

登山

東京ではすごいマラソンブーム、自転車ブームのようですね。そのブームは日光街道を下って宇都宮あたりまでは来ているようですが、那須まではもうちょっと時間がかかりそうです。トライアスロンJAPANの休刊とほぼ同時にトレイルランの雑誌が発売され、各地で大会が増えているトレイルランもブームになってきているようです。またゴールデンウイーク中、高尾山の登山道で身動きが取れなくなるほど人出が多いというニュースを見ましたから、ハイキングもブームになってきているようです。アウトドアのアクティビティが盛んになるのはとてもいい傾向ですね。
 
 
私は4月の宮古島大会後から、週1回は近くの山に登りに行っています。前の日にロングライドに行って、ちょっと疲れを感じていてバイクに乗る気が出ないときが多いです。幸い車で30分も走ると登山道の入り口まで行けます。1時間かければ、塩原や矢板、福島県側の山に行くこともできます。

装備は冬のラントレーニングとほぼ同じです。笹の葉やトゲのある枝もあるので、暑くてもウエアは長袖+タイツです。手袋はバイクグローブでもOKです。シューズはトレイルラン用です。給水のためにバイクボトル用のウエストポーチをつけ、そこに熊除け用の鈴をつけています。今まで熊に会ったことはありませんが、「熊出没注意!」の看板も出ているので用心しています。詳しい人の話では熊は沢沿いに活動しているので、尾根すじの道を選ぶといいそうです。12月に山の中で、MTBに乗っているときに空中1回転して鎖骨を骨折したときに懲りているはずなのに、いまだに持っていませんが、皆さんが山に行くときは携帯電話を持っていったほうが絶対にいいでしょう。

近所の山は標高1000~1800mぐらいで、往復すると2~3時間ぐらいかかります。登りはゆっくり歩いて登ります。下りでは走ることもありますが、足首をひねったり、転んだりするのが怖いので、傾斜がきつかったり、足場が悪いところはゆっくり歩いて下ります。トレイルランナーは飛ぶように下るようですが、とてもマネできません。

高いところからの見晴らしは気分がいいので、この登山は気分転換でもありますが、山登りはバイクにもランにも効くトレーニングだと思っています。実は2000年シーズンにも登山トレーニングを行い、その年のアイアンマンハワイでは2時間52分台で走ったことがありますが、そのときはなぜ走れたのか検証できませんでした。
 
 
いつもの理屈の話になりますが、おつきあいください。
骨盤には中央に仙骨、そして仙腸関節をはさんで左右両側に腸骨があり、三面鏡のように並んでいます。産道を通って生まれてきた赤ちゃんは誰でも、身を細くするために仙腸関節が関節としてフニャフニャ動く状態だったはずですが、お座り→立っちをするとともに関節としての機能が徐々に失われ、普通は成人になると骨盤が一塊になっています。
しかし例外的に仙腸関節が関節として機能している人は、並外れた(普通の人には想像もできないほどの)パフォーマンスを発揮できます。北京オリンピックの金メダリストのウサイン・ボルトやサミュエル・ワンジル、マンチェスターUのクリスティアーノ・ロナウド、大リーグのイチロー(WBCのころはちょっと硬かったですが)などはテレビで見ると、お腹から脚が生えているように見えるので、骨盤が分化していると感じます。

私は少しでも彼らに近づこうとして、5年間ほぼ毎日行っているゆる体操で、股関節まわりをゆるめることと仙腸関節を1ミリでも動くように分化させることに取り組んでいます。その結果昨年あたりから、走るときには骨盤周辺を動員できるようになったと感じます。腰が左右に分化しわずかに前後運動の成分を持ち、脚が大腿骨から始まるのではなく、股関節のさらに上の腰の中から始まるように感じます。つまり脚の始点は股関節ではなく、股関節を含む腸骨からまず動き出し、その動きが腸骨→股関節→大腿骨→膝→すね→足首→足というように順次波動として伝わっていくイメージです。背骨と仙腸関節と股関節をゆるめた状態で、へその奥あたり(腸腰筋の上端)から腸骨を左右交互に前後にやわらかく振るイメージで走っていると、股関節から先の左右の脚が2本のムチになったように感じてきます。まだハッキリした実感はありませんが、このとき腸腰筋が動いていると思います。こういう感覚のときには脚は全く解放されて、脚の筋肉を使う感覚がなく、気持ちよく走り続けられそうな感じになります。
 
 
登山はこの仙腸関節を刺激するとてもいいトレーニングだと確信しています。2000年当時は自覚していませんでしたが、登山をすることで仙腸関節が分化していたと思います。ゆっくり時間をかけて、一歩一歩お腹の奥の方から歩くことが本当にいいトレーニングになっていると感じます。逆に急いで登ろうとすると歩幅を広げようとしてしまうので、膝まわりや足首まわりの筋肉を使ってしまいます。登っている間にすねやふくらはぎ、膝まわりの筋肉が張ってきたら、急がず脚の筋力を使わないように、膝から下を前に振り出さないように修正します。そうすることで登山に行った翌日は走ってもバイクに乗っても、「お腹の奥のほうから脚が生えている感じ」で、脚の波動運動を上のほうから起こすように意識できるようになり、頑張らなくてもいつもよりいいペースで走れます。

もう一つ効果があると感じるのは、登山道を歩くと、翌日のラントレーニングのときに路面の凸凹を苦にしなくなります。普段舗装路だけで走っていると、路面の凹凸を足首や膝で対処しがちになってきます。しかし私が登るのは整備された道ではないので、木の根が張り出していたり、枝が落ちていたり、石が転がっていたり、ぬかるんでいたりします。それを足首や膝で対処していると、すぐにすねやふくらはぎ、膝まわりの筋肉が張ってきます。路面の凸凹も脚先ではなく、もっと大本の背中や骨盤で対処するようになってくると、舗装路が多少デコボコしていても気にならなくなります。不整地で走るのが苦手という方にとってもよいトレーニングになると思います。

守谷周辺だと筑波山になると思いますが、麓までバイクで自走し、影山君らがMTBで走っている道を歩いてみるのもいいと思います。そんな時間がないという方は、近所の坂道(5%ぐらい)を繰り返し登ってもいいと思いますし、傾斜をつけられるトレッドミルで5%ぐらいにして歩くのもいいと思います。
最初はとてもむずかしいと思いますが、できるだけ脚の筋肉を使わないように!脚がお腹の中から生えているつもりで歩くと、走りもペダリングも変わってきて、これまで経験したことがないパフォーマンスを発揮することができると思います。

投稿者:On the Road│2009/05/25 00:15│藤原裕司のアスリートコラム



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