2009/09/24 00:27
集団走行
昨今の自転車ブームで、みなさんも集団で走行する機会が多いことと思います。
今回は私が集団走行時に注意している点を紹介します。あくまでも私が注意していることで、チームやクラブによっては別なルールがあるかもしれませんので、ご確認ください。
一人で練習している場合も含めて、自分の安全は自分で確保します。その上で自分の後方の人の安全を確保し、さらに道路を共有しているドライバーにブレーキを踏ませないようにするのがマナーだと思います。
自転車歴の短い方に覚えておいてほしいことがあります。自転車に乗っているときには顔を向けた方向にハンドルも向くということです。慣れてくればハンドルが向かなくなりますが、慣れていない人の場合、顔の動きによって自転車がフラフラしてしまいうことを自覚した上で、走行してください。
できるだけ多くの人が、ばらけることなく同じペースで走行するような集団練習を想定しています。チームタイムトライアル、または小集団での逃げや追走している状況のイメージです。レースや実戦練習の場合はこの限りではありません。
最も効率的なのは集団の重心が一定速度(スピード)で移動するような走り方です。重心の位置は縦一列のときと先頭が交代中では変わります。集団の形状によって流動的なイメージです。急にダッシュしたり、一旦たれて踏みなおしするような緩急をつけないようにします。ただし速度も傾斜や風によって流動的なので、ワット数を一定に保つイメージのほうがいいかもしれません。
技術的には不測の場合でも、できるだけ後方の人にブレーキをかけさせない、ラインを変えさせない、加速させない、ことに注意します。これはレースでのアシストとしての心得です。もし急に穴凹やガラス片が現れた場合でも、自分がよけることよりも後ろのエースに知らせるほうが優先です。もしエースがパンクしたらホイルを交換することになるので、それなら自分がパンクするほうがダメージが少なくて済みます。
・集団の先頭にいるとき
集団の先頭は、自分の後ろにいる全員が安全に走行できるよう、最も注意が必要なポジションです。つねに前方の安全確認をすることはもちろん、交差する左右の道にも注意します。必要に応じて後方に向けて停止、徐行、右折、左折など手サインを出します。「ママチャリ、歩行者、停車中の車がいる」「段差、穴凹、落下物、ガラス片がある」など前方の路面や道路の状況を逐一(・・・)サインで伝えます。
わき道から出てきそうな車、左折してきそう車、右折しそうな対向車などのドライバーに「すいません、待ってください」のサインを出します。また待ってくれた場合も、「ありがとうございました」のサインを出します。
後方から車が来ていることを伝える声が聞こえた場合は、右手を大きく上に上げて「了解」のサインを出すようにします。
信号で停止するかどうか適確に判断してサインを出します。集団の人数を考え、最後の人までクリアできるときは通過。もしクリアできそうにないときには、早めに停止のサインを出して停止します。信号で集団が割れた場合は、路肩に安全に停止できるスペースを見つけたところで停止し、追いつくのを待ちます。交差点を越えたところで急に停まると危険です。
なお集団後方の人は信号で行くか止まるかの最終判断は自分で行います。前を待たせることがあっても、あくまでも安全が第一です。
・先頭交代をしている場合
集団の先頭にいるときは安全の確保、情報の伝達、スピードの維持に集中します。以上のこと以外で腕を動かすことはできるだけ避けます。給水、ウエアの脱着、手鼻などは先頭にいる間は我慢して、最後尾に下がるまで待ちます。
2列走行でサインなしで常にローテーションしている場合を除き、先頭交代をするときは、後方からの車が来ていなさそうなとき(視認しませんが聞き耳立てます)、交代中に車が行き違わないタイミングを選びます。また交通量が多いところでは、左に十分な路肩があるところ、前方の視界が開けているところを選ぶようにします。
安全を確認できている場合(もしそうでなければ交代のサインを出してはいけないのですが)、サインを出す前も出した後も、後ろを見る必要はありません。次の人が出てくるのが遅くても振り返る必要はありません。前に出るのは次の人の責任なので任せて下がります。
右手で交代のサインを出した後、スピードをゆるめず(これが大事です)そのままのスピードで左前に進みます。サインを出す前や出した直後その場ですぐにスピードをゆるめると、次の人は踏みなおさないといけなくなります。また自分が直進し、後ろの人達が右にふくらむのは危険ですし、ラインが安定しません。左側にラインをはずれたところでスピードをゆるめます。ただし脚は止めない。脚を止めるとバランスが崩れフラフラしてしまいます。並走状態が続かないように左端をすみやか(・・・・・)に(これも大事)最後尾まで下がります。必要に応じてブレーキをかけることもありますが、その場合でも脚は止めません。路肩が広い場合は、後退中に給水してもOKです。最後尾まで下がったら、後方に車がいないか確認してラインに入ります。
先頭で上り坂に入った場合は先頭で登りきるのが基本ですが、坂の途中で余裕がなくなった場合は、先頭交代のサインを出して下がります。
見通しのよい下り坂では脚を止めずスピードを維持するように注意します。見通しが悪い場合は、対向車、段差、穴凹など、いつでもサインを出せるようにしておきます。
・先頭固定の場合
一定ペースで長時間先頭を走行する場合は、先頭にいる間でも給水する場合もあります。ただしスピードを下げるような場合や両手離しをする必要がある場合は、一旦後方に下がって、用を済ませてから先頭に戻るようにします。
・番手にいるとき
先頭の人からのサインを順次忠実に伝えます。手を動かせない場合は「声」で伝えます。もし先頭の人がサインを出していない場合でも、必要な場合は先に出しても構いません。
ラインを守ります。一般道での集団走行では縦一列になるのが基本です。先頭の人は最も安全なラインを走行するはずなので、それをなぞるのが最も安全ですし、空気抵抗も最も軽減されるはずです。時速30km/hで車間30センチぐらいで、一列で走れるようになりましょう。前を見ようとして右にずれる人が多いようですが、先頭の人が落下物や穴を避けるために急に右にラインを変える場合があるので危険です。また路肩の車を避けたり、右折する前に先頭の人が後方を確認する場合、番手の人が右後ろにいると視界が遮られるので邪魔になります。
先頭交代で前に出る場合、それまでのスピードを維持するのが基本です。先頭交代のサインを出されたからといってスピードを上げる必要はありません。受け継いだスピードを維持するだけでOKです。例えば時速30km/hで受け取ったら時速30km/hを維持します。この辺のところは教えてできる人とできない人がいるのも確かです。
先頭に出る場面でもそれまでのラインを維持するのが基本です。先頭の人が左に逸れて道を開けるので、そのままのラインを走ります。ふくらむ必要がないので、後方を見る必要もありません。
余裕がなくなり中切れしそうな場合は、車間が1車身を越える前に、後ろの人に「お先にどうぞ」のサインを出します。
車に追い抜かれているときに対向車が来て、車が集団を追い越しきれないときには、車が入れるように前の自転車との間にスペースを空けて、そこで一旦待ってもらいます。最近はさらりと自転車を追い抜けない危なっかしいドライバーも多いので、そういう車と並走することもできるだけ避けます。
・最後尾にいるとき
見通しの悪い箇所や、道幅が狭い箇所などで、車に追い抜かれるときに危険がありそうなところでは、後方から車が来ていないか定期的に視認します。最近はエンジン音の小さいハイブリッド車も多いので、音だけに頼るのはむずかしいと思います。大型の車や、車が数台続いている場合など特に注意が必要な場合は、全員に聞こえるように大声で車が来ていることを知らせます。また追い抜きを待ってもらったほうがいいときはドライバーに「待ってください」のサインで知らせます。見通しがよい安全なところに出たところで、待ってくれたドライバーに「ありがとう。どうぞお先に」のサインを出します。
投稿者:On the Road│2009/09/24 00:27│藤原裕司のアスリートコラム│
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